GORIGORI

25歳京都の会社員の日記

川なう

川が好きだ。

正確にいうと、夜中に自転車に乗って川に行くのが好きだ。25歳OLのストレス解消法として「スーパー銭湯」「1人カラオケ」に並んでの「川」である。前2つもどうかと思う。 

京都に住んでいるので、行きつけの川は鴨川と桂川だ。

桂川では専ら歌う。桂川には西大橋という大きな橋がかかっていて、そこは夜でも交通量が多いので、大声で歌っても車の騒音がかき消してくれるのだ。気分が上がってくれば何往復もして歌う。人か自転車とすれ違うときだけスッと黙るが、たまに気配に気づかず失敗する。「いつでも〜!さ〜がしていっ…………」

不審者である。

鴨川では、川沿いに座って川の音を聞きながら過ごすのが王道にして至高だ。大抵ボーッとするかスマホをいじっている。何時間でも過ごせる。いっそ住める。なんなら今も三条の鴨川沿いに座ってこれを書いている。

大きい川は癒されるなぁ。鴨川に等間隔に並ぶカップル達は、鴨川に猫カフェ並のヒーリング効果があることを知っているのだ。しかし、座る場所選びは神経を使う。人が多い西側を避けるのはマスト。南に行くにつれ人が減りいい感じに静かになっていくが、下りすぎると薄暗く、七条を越えた辺りの高架下ではゲイが壁ドンで見つめあっている。喧嘩かと思って往復して確認してしまった。

ちなみに五条の橋付近は水音がザアザア大きくてオキニだが、いかんせん臭い。

そして今、なぜ本来避けるはずの人の多い三条付近に座っているかというと、逃げてきたからだ。

人もまばらな五条付近の芝生の上で、暗がりの中モブサイコを読んでいたら後ろから声をかけられた。30代くらいの男だった。なんで闇の中漫画を読んでいる女に声をかけた。遅めの肝試しか。

その男性は一方的にベラベラ話しながら1mほど距離を空けて腰を降ろした。等間隔で座るのが暗黙の了解だろう。それじゃあちょいと近すぎる。

「そっちは歩きだけどこっちはチャリがあるぜ」という心の余裕から、しばらく男性の話を聞いた。31歳で、仕事は医療系らしい。薄明かりの中ぼんやり見える顔は高校時代の同級生の野田君に似ていた。31歳男性は怖くてバーに1人で入れないと言う。川で見知らぬ人間に声をかけるほうがよっぽどハードルが高いように思う。高校時代は野球をやっていて、この夏は甲子園に観戦に行ったそうだ。野田君も野球部だったな。でもこんなに饒舌じゃなく、絵に描いたようなナイス高校球児だった。完全に野田君を懐かしむほうに脳がシフトチェンジした辺りで出会い云々の話になってきたので、「川で見知らぬ人に話しかける勇気があればなんだってできますよお兄さん」と言ってそそくさと逃げた。チャリで。

薄暗くて相手も私の顔なんて見えたもんじゃなかっただろうが、25年の人生で数える程しかナンパ経験がない私は、ナンパされ史に31歳男性を都合よく刻んだ。その中には大阪の地下街でプルプルしたおじいちゃんに声をかけられたのもしっかり数に入っている。「お嬢ちゃん茶ァ飲まんか」

しかし、異性との出会いを求めている女は夜の川にはまず来ない。異性との出会いを求めている女は夜の街に繰り出す。夜の川に1人で来る女は私のような不審者だ。眠くなってきたので歌いながら帰ろう。

ニューハーフのショーパブに行った日記

8月27日の日記。

 

大学時代の旧友らと、ニューハーフショーハウス「ベティのマヨネーズ」へ。1年ぶり、2回目の来店だ。

ボーイに案内された席で待っていると、お姉様が席についてお酒を作ってくれる。話をしている最中にもこまめに酒を注ぎ足してくれたり、コースターの水滴を拭いてくれたりといった気配りがさすが。その日は4人のキャストさんが入れ替わり立ち替わり接客してくれた。下品でどうでもいいことばかり話した。

ショーが始まった。金色のロングドレスの女性達に囲まれ、遊女風のいでたちの女性が優雅に待っていく演目を皮切りに、色々なダンスや小芝居なんかが披露されていく。私はキャストの皆さんが(恐らく自前の)水着を着て明るくフレッシュに踊る演目がいっとう好きで、可愛さと眩しさに涙が出そうになった。改造され尽くした肢体の美しさもさることながら、人前で堂々と自分の体を晒して立ち回る覚悟の美しさみたいなものに、月並みながら憧れてしまった。私には到底無理だから。

こちらは竜宮城にいるようなパフォーマンスを観て感無量なのだが、舞台の上からは手を口に当て気色の悪い笑みを浮かべている女が視界に入っているのだろう。モチベーション、下がらないかな。下がったら申し訳ないなと一瞬我に返った。

ショーの後半、店の名物女優あんこさんがしっとりと歌いあげるさだまさしの「いのちの理由」は圧巻だった。「私が生まれてきた訳は」「しあわせになるために誰もが生まれてきたんだよ」ニューハーフが歌うと歌詞の重みのケタが違う。スパンコールのドレスより、デコルテに塗ったラメより、舞台の真ん中で歌う彼女自身がキラキラ眩しかった。数個前の演目でヅラを毟り取り、スキンヘッドの頭にトイレのスッポンをつけて客席を沸かせていた人物とは思えない。整形なんかでは出しようもない圧倒的な美をまとっていた。

その日は土曜にしては空いていて、次のお客さんが来なければ次のショーもそのまま観ていいとのことだったので、同じショーを2回観て、脳みそに焼き付けた。

心が満ちた。また行こう。誘ってくれたAちゃん、ほんとにありがとう。

 

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前来たときにはなかった新要素。わかりやすい形の呪いである。固定具の劣化により落ちてきて死ぬ人間が私じゃなくてよかった。

10年弱ぶりに。

ブログを始めてみた。

1991年生まれで、京都で会社員をしています。

特に伝えたい思いや発信したいライフハックもない。日々の覚え書きとして書いていこうと思います。